2013年1月20日日曜日

"A Lady Through and Through" David Britland




A Lady Through and Through (David Britland, 1984)


David Britlandの小冊子。Lybraryで購入。
もうなかんべと思っていたが、最近また何冊か現れた。まとまった作品集ではない、例えばこれのようなのとか、ホーンテッドデックとか、そういう単品ノートはまだまだ結構あったみたい。


この冊子は貫通現象×2。
いずれもカードがカードを貫通するもので、作品はそれぞれApril、Juneと月名でありつつ女性名というちょいとセンスのいいタイトル。ついでに表紙もセクシー。

April:Qを、別のカードがするりと貫通する。折ったりなどせずノーカバー。Qの表面に溶け込むようにして貫通。一応、検めも可能。

June:スリットの空いたカード2枚で、カードを挟む。スリットに別のカードを差し込むと反対側から抜けてくる。もちろん、挟まれたカードは無傷。


どちらもギミック自作。うーん、今ひとつであるなあ。前者はきわどい。ノーカバーなので当たり前だが、限りなくぎりぎり。後者は貫通がわかりにくい。一般的な貫通物はペンなどを”直角に”突き立てるけれど、Juneでは全て同じ平面になってしまうので、今ひとつ貫通したっぽさに欠けるように思う。反対側も見せられないしなあ。

というわけで今ひとつでした。ふいと思い出したが、貫通2連続、しかも一つはノーカバー、もう一つは挟み物といえば、泡坂妻夫魔術館の一夜 所収の「影のごとく」「ジャンボペネトレーション」だなあ。ペネトレーション物は殆どしらないので何とも言えないけど、Britlandと泡坂妻夫なら泡坂先生の作品の方が断然おすすめです。魔術館の一夜は絶版だけど、まだまだ中古がお安く買えるので、未読の人は買っておいてもいいと思うよ。小ネタばっかりだし記述も癖があるけど、個人的には東京堂の泡坂妻夫 マジックの世界よりも好きだったり。

しかしBritland、思い返すとコレ!というアタリ作品は無いような。それでもついつい買ってしまうのが自分でも不思議。実験的でありつつも、品の良い洒落た感じが好きなんでしょうか。

4 件のコメント:

  1. 表紙が素敵すぎます。

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  2. ねー。ついつい買っちゃいますよ。実体本ならもっとよかったのになー。

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  3. James HodgesのSexy Magicの本をつい買ってしまいましたが、、これも欲しくなる表紙ですね、、
    Britlandは、GeniiとブログのCardpolisを楽しみにしています。本は確か持っていないはず、、
    John BornのSeeking the BridgeはCheating At Texas Hold'emの続編かと思ってあまり期待していなかったんですが、まったく違い、、私的にはすごく良かったです! Eureka!
    先日、Sさんに中の作品を見せてもらい、おもわずJohn Bornですねと、、ちょっと秘密にしておきたいと思いました。

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  4. Sexy Magic、ありましたね。残念ながら持っていませんが気になってます。あと似たような理由で、Pabularのカバーで有名なEric Masonの作品集を買って(積んで)みたんですが、これは印刷悪くっていまいちでした。内容は結構、荒っぽくて好みの予感ですが。
    メモライズは苦手なので後回しにしようかと思っていましたが、Bornは次の機会にでも買います。Cheating At Texas Hold'emは、せっかくあれだけ表紙かっこいいんだから、中身レイアウトなども凝れば良いのにと思いました勿体ない。この流れだと、確かにブリッジの本かと思ってしまいますね。

    しかし私も見せたり見せてもらったりしないといつまで経っても……。うーん。

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