2012年7月19日木曜日

"The Lost Cheesy Notebooks 1" Chad Long





The Lost Cheesy Notebooks Volume One (Chad Long, 1994)



Chad Longのレクチャーノートその1。
4 Coins 1 Hand というトンデモなMatrixをやりたいがためにDVD3を購入し、ついでにノートもまとめ買いした。



内容は、トランプ、ペン、コイン、コインボックス、マッチ、指輪と実にヴァラエティに富んでいる。

Back & Forthは、売りネタのNow Look Hereとたぶん同一。カードを選んで戻した後、トップをめくると「ポケットの中を見ろ」と書かれたカード。ポケットの中を見るとカードが一枚あり、そこには「テーブルの上のカードを見ろ」。そしてテーブルの上のカードをめくると……。


Card Under Drink。一人目のカードがコップの下に現れ、二人目のカードはさらに一人目のカードの下から現れるという物。ただし正確を期すと、一人目二人目と連続して出来るわけじゃなく、1回目の後、別のトリックをいくつかはさみ、それから2回目を行う構成。


トランプ二種はどちらも前準備が必要だが、視覚的にわかりやすく面白い。


X-tracting 4はコインボックス手順。この人は本当にコインボックスが好きらしく、DVDでもコインボックスを絡めたMatrixなど色々奇体な事をやっている。
X-tracting 4では、コイン4枚をボックスに入れた後で1枚ずつ抜き出していくのだが、たとえばRothがやりそうな、1枚抜いた後ボックスを開けて中が3枚になっているのを見せる、というような事はしない。ボックスは一度フタが閉じられたら、あとは最後に空になっているのを見せるまでそのままである。



マッチが箱側面に触れた瞬間に発火するInsta-Matchは、ある有名な技法の応用で実に感心したのだが、元の技法がどうしてかできなかった。おかしい、昔は出来たはずなのに。マッチなど使う機会はないと判っていても、面白いので練習中。


雑多な現象が詰め込まれている。どれも視覚効果が高く、現象が早くて、実用向きと思う。ゲットレディが組み込まれておらず、ある意味で構成は雑。それを十二分に隠せる技量やスピードを持ったエキスパート向きという印象。具体的に言うと、トリプルリフトのゲットレディや、4枚のコインのうち2枚をクラシックパームし、残りを反対の手に渡す、といった事がさらっと出来る人向き。

Cheesyっていうのは、趣味が悪い、よれよれの、つまらない、という意味だが内容は全然そんなことはない。うん、内容『は』ね。
外見、つまりノートとしては粗悪の部類。レイアウトは良いのだけれど、印刷が悪く、紙が柔らかいせいでとても読みづらい。せめて表紙だけでも厚紙にしてくれたらと思うのだが……。

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