The Tesseract Lecture Notes (Daniel Prado, 2024)
Daniel Pradoのレクチャーノート。Pradoと言えばPeregrine Pass。以前Dan and Daveの所から出ていて、今はVanishing Incから買えます。本人のGumroadからも買えます。
https://www.vanishingincmagic.com/card-magic-downloads/peregrine-pass/
https://danielpradomagic.gumroad.com/
そのPradoの理論レクチャーノート。サンプルとしてカードの手順も3つ収録されています。Peregrine Passに見るように『不可視性』に非常に注力しているマジシャンで、彼の言う不可視性は技法単位に留まらず、技法の接続や道具立てにまで及びます。技法単独ではうまいのだが手順の中ではなんか浮いてしまう、目についてしまう、というとき世間では気配とかノイズとか言いいますが、Pradoはこれに屈折率というアナロジーを持ち出しており、個人的には非常にいい説明だと思います。
そのうえで、不可視性はあくまでPradoの理想を達成するための一柱。彼は淡々と普通のことだけをして現象を起こすことで、「ありえない」を実現しようとしている。そのアプローチや達成したい目標、意図が、このノートではかなりしっかり解説されています。作例としての手順も、特に一つ目のストップトリックBloodhoundは選ばせ方、コントロール、肝心の技法など練り上げられていて喰らったらすごく不思議そう。
マジカルアトモスフィアとか不信の停止とかいろいろ言う人がいますが、PradoはAronsonを引用して、「ありえない」を観客がはっきり理解していることを重視しています。あの手この手で観客の思考力を麻痺させるようなことはしません。外連味の少ない、ピュアな見た目のマジックを好む方におすすめです(ただギミックとか加工とかは使いますのでそういう意味のピュアではない)。
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