当ブログを開始して丁度一年なので、
総括とマジック以外の話をつらつら。
●手品本
書評55冊分あり我ながらどうかと思いました。
実際はパンフも多いのでそう大した量ではないはずですが、
そこからどれくらいレパートリーになったかと聞かれたら、
聞かなかったふりをしたくなるような費用対効果です。
まあ読み物として読んでる側面もあるので、よいのです。
ええ、よいのです。
ランキング的なモノにするとまあ以下のような感じ。
洋書:"Thinking the Impossible" Ramón Riobóo
和書:"The Amazing Sally vol.1 佐藤喜義作品集" 佐藤大輔
冊子:"Tearing A Lady in Two" David Britland、"ブランク" タナカヒロキ
グランプリ:"Cards on the Table" Jerry Sadowitz
●ブログ的にふりかえって
もともと文章力をどうにかしたいというのが始めた動機のひとつだったわけで、
Ramón Riobóoあたりはまずまずですが、最近は長文化したり構成が定型化したりして、
それが故に筆が滞ることも多いので、本末転倒の様相を呈しはじめています。
なんで今年度はもっとざっくりとした短評指向にしたいと思います。
開設後、私の好きなマジックブログの筆者であられるきょうじゅさんからコメント頂戴したものの、
とんちんかんなツッコミをしてしまったことがしっかりログとして残ったり、
1度お会いしただけの大先輩に一瞬で身元特定されたりして、
ああ、ネットって怖いなと思いました。
●マジック的に
Dani DaOrtizを生で見まして大変感銘を受けました。
あのスタンスの問題点なり、限界も同時に感じるところではありましたが、
それらさっ引いてもレベルが段違いの化物で、しかもまだ30歳ということで、
え、ほんとにそんなに若いの、
とか思ったのですがよく考えたらこれは2011年のことであり誰だ時間を吹き飛ばしたのは。
以来、外には出ておりませぬので、マジックイベント的なもので人と目を合わさず
ひたすら書を愛でている人がいてもそれは辛うじてぼくではないです。
●その他
小説:
皆川博子の初期作品再選集が刊行されてしかも今後隔月で5巻を数えるとか、
短編集も文庫化に際して収録数増えるとか聞きまして、
私はいまうっかり解脱しそうなほどの法悦の極みにいます。
その皆川博子からみで西條八十の「砂金」を読みまして非常にたんびーで良かったです。
西條先生の自重しない女性遍歴「女妖」も楽しく読みました。
ファインマン先生とは別の方向で、
どう足掻いても埋まらないだろう経験値の差を感じました。
あとはディヴァインの新訳がやはり素晴らしい出来だったり、
マクロイ女史のサスペンスが面白かったりといった所でしょうか。
特に後半戦は、手品本ふくめあまり本読みに時間を割けない
読む体力が残ってない、で歯がゆいです。
読みたい本、山ほどあるんだけどなあ。
漫画:
八十八良「ウワガキ」がSFでラブコメで素敵でした。
この作者、長期連載は初と思われるのですが、
しっかり当初の予定通り(と思われる)巻数で完成していて、
アレなネタかと思ったのが実は伏線だったりなど構成も巧みでありましたが、
なによりそれら小難しいこと考えずとも、
ただただニヤニヤできるラブコメ度の高さがよかったです。
次回作にも期待。
あとは、九井諒子「竜のかわいい七つの子」の「犬谷家の一族」がミステリ好きとしては
笑い無しに読めない素敵な短編だったり、石黒正数の元アシさんだったという
つばな「第七女子会彷徨」もよかったり。二宮ひかるもちゃんと単行本が出て安心したり。
今年一番おもしろかった文章はコレ
clavisさんの時をかける少女(アニメ)評
http://clavis.info/wiki/The_Girl_Who_Leapt_Through_Time
同氏のアマガミインプレッション、アマガミssレビューもたいへん素敵でした。
文章が面白く、衒学も調査もぶち込み、んで、内容がアイオープニングであり、
もうすっかり憧れの人です。
またそれに絡んで、というわけでもないですが、
こんな映画は見ちゃいけない! の「けいおん!」評
http://d.hatena.ne.jp/otello/20120104
を読みまして、いままでぴんと来なかった「けいおん」の魅力というか、
けいおんと前述の時かけにおいて、ある種、共通な現代的キャラ造形に対して、
少しく理解が深まった気がします。
●その他
4/1なので
「雑誌出します !」
「DVD撮りました !」
「Sadowitz訳したYO !」
とか考えないではなかったですが、気が付いたら、とき既に4/1で間に合うはずもなく、
特に最後のなどは自分がやられる側だったらぬか喜びも良いところであり、
場合によっては殺意すら湧くと思われたので自重しました。
来年までには何かしらユーモアも身につけておきたいところです。
どっとはらい。
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