Thinking the Impossible:日本語版
Ramón Riobóo
もし騙されるのがお嫌なら、何があってもRamón Riobóoに会ってはいけません。
Ramón Riobóoは引退したTVディレクターで、スペインが誇る最上級のマジシャンJuan Tamarizの近しい友人です。彼はその本業から、ドラマ、簡潔さ、娯楽性、そして観客の注意を操る技を学びました。そしてTamarizとの親交を通じて、彼は愛想良く、しかし容赦なく相手を騙す術を学んだのです。彼の手の内を見抜いたと思ったそのとき、あなたは正に彼のマジックの陥穽にはまり込んでいるのです。人を袋小路に導くことにかけてRamón Riobóo程の手練れは居ないでしょう。
Riobóoの専門は数理的な原理と心理的なサトルティの芸術的なまでに巧みな使用です。それらは巧妙に隠されており、理解を超えた現象を生み出すように計算されています。そして彼は、あなたが予想すらしていないタイミングで、技法やギミック・カードをそっと忍ばせて来ます。これらの組み合わせは、あっけにとられるような不思議さと心地のよい楽しさを生むでしょう。
Steve BeamのSemi-automatic Card Tricks シリーズに露出し始めた事で、 英語圏のマジシャン達の間でRiobóo作品に対する関心が高まってきました。このThinking the Impossibleで、彼はその名声に期待されるものすべてを解放しています。39のトリックと手順には彼の賢さと狡猾さがたっぷりと染み込み、そこに心理的な側面についての3つの信条がステアされて、―― くらくらするほどに不思議なカード・マジックがここにあります。
Hermetic Press版より
長らくお待たせしました。Thinking the Impossible 日本語版、発売と相成りました。リンク先のBASEサイトをご使用頂くか、私個人にメールで連絡のうえ銀行口座振り込みなどでお買い求めください。本業がありますので、場合によっては発送が週末までずれ込む場合もあるかと思いますが、ご理解頂きますようお願い致します。
さて本の内容を紹介したいのですが、ここでいくら褒めちぎっても宣伝にしか聞こえないでしょう。しかし幸いにして、本書を訳す事になるなど夢にも思っていなかった頃のレビューがあるので、そちらを参照ください。
緑の蔵書票:"Thinking the Impossible"Ramón Riobóo
翻訳に際しては、基本的には元々の文章に手を加える事はしていません。中にはやや理屈に合わない操作であるとか、わかりにくいような説明もあるのですが、大きな改変や、注や図を補うような事はしませんでした。ただし現象説明と手法解説とで若干内容に食い違いがある場合があり、それは統一のうえ、その旨を注にしてあります。
またページ数や構成の関係で、数点の図が削られたり、加工されたりしています。削られたのはとある文房具の写真や、ごくごく基礎的な技法の図であり、他の問題と天秤に掛けたうえで、無くても問題ないと判断しました。
技法名、手順名、人名、書籍名については、ダブル・リフトやシャッフルなどの基本的な用語を除いて、英語表記のままにしてあります。これは私が音を上手くカナに起こせなかったからですが、いちおう検索が容易にできるようにという意図もあります。基本的には固有名詞なので、通読には問題ないかと思います。
なおRamón Riobóo氏について言うと、ラモン・リオボーという音が近いようです。
カバー、表紙、および章題のイラストは日本語版オリジナルのもので、原著とも英訳書とも違った雰囲気になっています。
本書がそれなりに売れて、というか割とかなり売れて、運良く黒字になりましたら、次に用意している本が出しやすくなります。皆様何とぞよろしくお願いいたします。
*宣伝のためにしばらく未来の日付にします。
元の公開日時は2015/01/24 19:31。