The Art of Shaping Perceptions -Impromptu Mentalism (Gabriel Werlen, 2023)
Á Double Tour (2022) 面白かったのでGabriel Werlenをもう一冊買ってみました。Á Double Tourと重複が1つありますが収録作は6つと倍に増えています。また個人的に気に入っていた彼のスタイル『即席メンタリズム』がタイトルにしっかと掲げられています。
では期待した内容だったか、というと……正直なところ微妙だった。6作品あるものの、素材の幅が狭く、中心になっている原理も同じなので、同工異曲の感じがある。同一手法が繰り返されることによって、この手法の「結局は二択」であることの窮屈さも強調されてしまった。言葉の扱いが難しい手順も多いし、パーラー/ステージ寄りの手順も多く、サブタイトルにまでなった割に即席感も前著よりは弱い。この原理(手法)のいろいろな応用の仕方という意味では勉強にもなるが、全体的な完成度ははっきりÁ Double Tourのほうが高いだろう。
そんな中、6枚の適当なカードから観客の選んだカードを当てるKnow-wayは良かった。こちらはGreen Neck Systemの応用とのこと。Mathematical Three Card Monteの親戚で、パズル感がありつつも、しっかり不思議さも高くなってると思う。
読むならÁ Double Tourの方が良い。それで、Heads I win, Tails you loseが面白かったら本書も読めばいいだろう。とはいえGreen Neck Systemを使った手順が面白かったのでGreen Neck Systemは読みたくなったし、今後の作品にも期待が持てます。
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